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Romance夢紀行

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FATED BLADES イローナ・アンドルーズ

最終更新日 22022.12.18

※ ※ ※ ネタバレあります ※ ※ ※ 
辞書で確認せず、記憶に頼っててきとーに書きなぐっていますので、内容が間違っていても笑って読み流せる方だけ読んでくださいね

惑星ラダのダリアという国では、キンスマンという特殊能力を持った一族がそれぞれ覇を競い合い、中には百年前からの宿敵の間柄となった一族もあります。自身の思念でセコと呼ばれる盾にも刀にも変化させられる特殊能力をもつメンバーを擁するアドラーとバエナは、お互いに殺し合い、絶滅寸前となったことからいまはお互いに見て見ぬふりをするものの、隙をうかがっているという緊張状態でいます。(この特殊能力は遺伝的な素地のあるメンバーがインプラント?のセコを幼児期に腕に埋め込まれ、一定期間能力が発現しない場合は取り外されることになっているようです)

ところがある日、アドラーのリーダーである能力者ラモーナが、バエナのリーダーである能力者マティアスのもとを単身で訪れます。彼女は激怒して相手を頭から一刀両断にした映像を撮られたことがあるという実力の持ち主で、その気になればオフィスビルに配置している優秀な警備員たちは一瞬で皆殺しです。目的はなんだろう。マティアスは会ってみることにしますが、彼女は彼の妻と自分の夫が駆け落ちしたこと、そしてそれぞれの一族が資金をつぎ込んでいるセコの研究成果を持ち逃げしたことを告げます。

黒幕は不明でしたが、すでに壊れてしまっている結婚のパートナーを取り返すことよりも、セコの研究結果を持ち去られ、特殊能力を外部に悪用されることは一族の破滅を意味しています。なんとしても阻止しなければなりません。二人は長年の恨みをひとまずわきにおいて、この件を秘密裏に処理するため、協力して解決にあたることになります。

まずは同じセコブレードの使い手の一族のひとつのリーダーのビルにマティアスが自分の操縦で飛行機を横づけし、ラモーナが飛び込み、強引に面談の場をつくります。腹を割った話し合いの結果、彼はパートナーとの間の子供が難病で、パートナー自身も精神的にダメージを負っており、ビジネスも行き詰まりを感じているところのようで、データを買い取ってなにかをする余裕はないと断言します。ただ彼に話を持ち掛けてきたグループとの面談の映像を見せてくれ、マティアスは黒幕が誰なのかわかります。ヴァンダルという違う惑星の一派で、倫理的な歯止めがなく、人命を軽視し、虐殺を行い、クーデターなど軍事的なやり口で領土を焦土にして、領土を増やす軍事国家のようです。

彼らがラダに入国したとしたら、こちら側の人間に手引きしたか、入国に許可を与えたものがいる。マティアスは国の上院議員である義理の父がこの件に関わっているのではないかと疑います。二人は飛行機で入出国管理局に出向き、ラモーナが自分の知り合いから情報を得て、疑いを裏付けます。次に上院議員の屋敷へ向かうと、いきなり飛行機は攻撃されます。広い屋敷のなかにはビーチを備えた大きなプールがあり、マティアスは強引に屋敷に飛行機で突入し、プール横に不時着し、自分を不用意に危険にさらしたとラモーナは激怒しますが、マティアスは勝算がなければやらないと言い切ります。

二人はタッグを組んで、襲い掛かってくるヴァンダルの戦士たちを倒し、議員のオフィスまでたどり着きます。議員は屋敷を破壊したマティアスを罵倒しますが、娘の助言を無視して一族を守ることだけに心を砕いていると嘲り、今回の件はお前に対する罰だ、大事な一族と共に没落しろと言い放ちます。ところがマティアスは議員の不正の証拠を提示し、居場所がなくなるのはお前だと反撃し、議員は妻に荷物をまとめろと言って逃げ出します。ラモーナは普段は表情のかわらないマティアスの微笑をみて、結婚後の彼の鬱憤を悟ります。

彼らの伴侶は、アデアという土地に潜伏し、祭りで地域がごった返すタイミングで惑星から逃げ出すつもりだということがわかり、二人で向かいますが、途中撃墜され、脱出し、森の中に不時着します。前もみえない豪雨のなか、飛行機からみえたモスクを目指し、行軍する二人。

モスクに到着すると、焚火をたき、休息をとります。眠るマティアスを見ながら、議員の屋敷で二人でぴったりと息の合った戦闘を行ったことを思い出します。セコを使う戦士には理想の相棒というものが存在して、それには恋人も一族もかなわないという言い伝えがあります。セコを使った一人の戦闘スペースは180度ですが、二人なら360度カバーできます。ただし相性か肝心で、理論通りにはなかなかいきません。ラモーナや一族は、近い血の繋がりと、長い訓練で相棒という存在が作れるのではないかと幼い頃から兄と訓練し、試行錯誤していましたが、彼女は彼との戦闘時ほどの一体感を誰とも感じたことがありませんでした。彼はバエナだもの、理想の相棒なんかじゃない。あれはあくまでも捕食者としての本能が共鳴しただけと自分に言い聞かせていましたが、マティアスは彼女が結婚前に夢見ていた頭が良くて、優秀で忠誠心が篤いという理想像にピッタリのため、そばにいってキスしてみてみたいという気持ちを押し殺すのに苦労していました。

マティアスは彼女に強く惹かれていました。マティアスは森を眺めるラモーナに手を伸ばしたくなる気持ちを抑えるために、更に少し距離を保つことにして壁際に移動しましたが、「ヴァンダルとの因縁を教えて」と言われます。話をするには遠すぎると彼女のそばに寄っていきます。彼女の考え、次の動きが考えなくてもわかる戦闘のときのあの一体感。数センチの距離をぜったいにつめないよう、自分を押さえつけ
け、一つの真実に一つの真実のお返しをラモーナに約束させ、昔話をします。

彼の母は、彼が12歳だったころ、父が亡くなり、ショックで立ち直れず、ある日叔母が現れると、私がすべて面倒をみるからと宣言し、その面倒のなかに自分たちが含まれるとあとから気づいたと。いい面と悪い面があって、実質的には親を亡くしたも同然の状態になったものの、家やしがらみからは自由になり、身分を伏せて惑星間を移動する商団などの護衛団に雇われたそうです。ある時彼が小型の護衛艇の一つに一人で乗り込み、複数の護衛艇で子供や学生などを運ぶ一般の客船の護衛をしていたところ、突然現れたヴァンダルの一団から客船を置いていけと旗艇に通告があったようです。その通告の通信内容はすべての護衛艇にオープンになっていて、ヴァンダルの評判を聞いていたらしい護衛のリーダーが断ると、次の瞬間には旗艇や客船にミサイルが撃ち込まれ、あっという間にバラバラにされてしまったそうです。マティアスはからくもミサイルをかわし、撃墜されたふりをして息をひそめ、ヴァンダルたちが立ち去ったことで生き延びられたようです。近くのコロニーでは9000人ほどが虐殺され、マティアスたちが護衛していた一般の船の乗員250人とスタッフ40人ほどが襲撃で亡くなったそうです。戦いのなかで誰も守ることが出来なかったという無力感で、もう護衛はできないと感じて、自分を必要としている一族のもとに戻ることにして今があると話してくれました。

ラモーナはお返しの真実を言い渋りますが、マティアスに強く促されやはり昔の話をします。なぜラダに有力なセコの一族が複数いるのか考えたことはある? 血なまぐさい紛争が終わった後、統治するリーダーはセコの能力者たちが多すぎることは危険だと考え、有力な5つの一族のリーダーに懸賞金と権力を約束し、残りの一族を抹殺するよう指令を出したの。バエナはアドラーを追ってラダに来たの。そしてバエナがアドラーを殺し、その子供が復讐でアドラーを殺したの。だから私たち一族は相いれないのよといってその場を立ち去ります。

ヴァンダルたちが捜索を続けているため、このまま祭りの日までモスクに数日潜伏することになります。54人のヴァンダルの兵士が潜入していることがわかりますが、彼らに守られている伴侶たちと機密をどうやって奪い返すのか、一般人の犠牲を斟酌しない相手とどう戦うのか、戦略が必要です。

ラモーナは踊らない?とマティアスを誘います。セコの能力者は、戦闘の前段階で舞踊を習います。マティアスは二人の戦闘の協調性を試したいのかとわかり、誘いを受けますが、上手くいきません。ラモーナはがっかりしますが、マティアスはアイディアはいいんだ、選んだダンスが間違っているといって違うダンスに誘います。昔から、この踊りの腕を差し出す振り付けは意味がないように思えて不思議だったと言い、ラモーナの手を握り、回転し、ラモーナのセコブレードは腕の先の空想上の敵を切り裂きます。この協調性は機能すると自信を深めますが、勝つか負けるかはやってみないとわかりません。

二人はお互いの結婚相手のことを話します。マティアスは法律の改正に力添えを得たいということから妻を選んだこと、妻は単なる有力者では満足せず権力者の妻になりたがったこと、数か月前の大喧嘩ののち離婚だと言ったが泣かれて冷却期間をおくことに同意したことなどを話します。ラモーナは取引相手の一族から押し付けられた次男だったこと、自分は抵抗したが、父親は優しすぎるのは弱点だといってその弱点を克服するために、彼女の自由をしばる生きた足枷だったのだと説明します。10年以内に離婚したら巨額の慰謝料を相手側に払わないとならないようになっていて取引相手の一族は自分たちの手を汚さず、ラモーナに夫を殺してもらえることを望んでいて。でも殺す相手は私が決める。父には母に協力してもらって引退してもらったと話します。

「私なら、あなたを捕まえるためなら、どんなことでもするのに、マティアス。有能で頭がよくて忠誠心が篤くて。ソニックビームをブロックしてくれて、飛行機が激突するときには私をかばってくれた。女ならあなたが欲しくない人なんていないわ」とラモーナが言い、マティアスの自制が切れます。二人のあいだの距離を一気につめると、彼女をきつく抱きしめます。彼女の感触が彼にしみ込んでいき、彼は彼女の匂いを吸い込み、キスをします。二人の間のつながりは燃え上がり、感覚は燃え尽きるようでした。いままでの一生でずっと彼女を待っていた、二度と離さないと心に決めます。ラモーナが彼を優しく押しやり、マティアスはナイフで切られたような気持ちで彼女の顔を覗き込むと涙が見えました。できないわ、私たちは結婚しているのよ。離して。死にそうな気分になりながらマティアスは腕を開いて彼女が立ち去るのを見守りました。

二人はそれぞれ一族の有力者とも連絡をとりあい、祭りの当日を迎えます。彼らは踊り子に混ざり、街をパレードして、ヴァンダルたちが宿営地にしている山沿いの名門ホテル前にやってきます。バルコニーの観覧席には一族の長老たち、市長、そしてヴァンダルのメンバーたち、そして彼らの伴侶たちの姿もありました。

踊り子たちが一組づつホテル前の広場に踊りながら入っていき、ダンサーに扮したマティアスとラモーナも入場しました。踊りながら、少しづつくつろぐヴァンダルの兵士たちのそばに近づき、ラモーナは一気に目の前の兵士二人に切りつけ頭を飛ばします。会場の逆側では何が起こっているのかみえないようです。マティアスと入れ代わり立ち代わり攻撃と防御を息をするように切り替えながら、さらに近くにいた兵士を切り、倒していきます。バルコニーにいたヴァンダルのリーダーが出てきます。彼は虐殺のときの指揮官でもあり、ルーカス!と戦士を呼びかけ、4人での戦いとなります。ラモーナは目がおかしくなったのかと思いますが、彼らは双子でした。ラモーナを弱い側と決めつけ、力で叩き潰したあとマティアスを二人がかりで倒そうとしてきます。マティアスが傷を負った気配がして、ラモーナは怒りに燃えますが、一瞬の隙でラモーナにもよけきれなかった刃で傷を負い、マティアスが激怒する気配がします。二人は息を合わせ目まぐるしく攻撃を仕掛け、一人を倒し、また次の一人も倒します。

伴侶たちのほうに向かうと、護衛の一人が武器を指にかけ、そっと地面に置き降伏します。もう一人の護衛も降伏し、その場から逃げていきました。まわりから歓声が沸き起こります。機密はどこだと追及すると殺した指揮官に渡したと言うので一族の部下に回収させます。その場でマティアスとラモーナはタブレットに表示させた配偶者たちに離婚届にサインさせ、彼らのここでの仕事は終わりました。マティアスは、ここで別れてしまったらラモーナには二度と会えないと思い、一族に帰宅を促されたラモーナに一緒に帰ろうと誘います。ラモーナの兄は、彼女は一族のリーダーかもしれないが、俺の可愛い妹でもある。夜明けまでに返さなかったら、明朝は戦争だと宣告します。

二人はマティアスの操縦する飛行機にのり、あのモスクへ戻りました。「もう俺たちは結婚していない」というと、お互いに腕を伸ばして、気持ちを確かめ合います。「結婚して欲しい。先祖が何をしたかは関係ない。愛している。離れたくない。本気だ」マティアスにいわれ、ラモーナは言葉もありません。それに彼にもしも裏切られたら一生立ち直れない。出会ってまだ数日で、因縁もあるけれど、幸せになるために「結婚しましょう」と答えます。マティアスは笑顔になり、ラモーナは気持ちがとても軽くなり、笑い出します。

エピローグ 結婚式の準備でお互いに満足に会えず地獄のようだった1か月。二つの一族は中立のハイダー一族のオフィスのテーブルをはさみ、お互いをにらみ合っていました。マティアスが立ち上がり、今日わたしはアドラー社の株を51%所有しています、と宣言します。どこから株を得たんだと言われラモーナが私の持ち分を譲ったと説明します。それでも49%のはずだと食い下がられ、あとの2%はラモーナのことを愛する叔父が説得に応じてくれて譲ったことがわかります。バエナ側は満悦顔でしたが、続けてラモーナはバエナ社の株を自分が51%所持していることを発表します。この株はお互いへの結婚プレゼントとして交換されたと言われるとその場に悲鳴と怒声がとびかいます。結婚契約書はそこの箱にはいっているわ。マティアスはラモーナの手を引いて大騒ぎの場を離れます。ハネムーンにはプロヴィンスにいこう、相続した別荘がある。マティアスは愛する女性の身体に腕をまわすと絆を感じます。大人になって初めて、彼は妻と一緒にいて完璧に幸せでした。(終)

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